樽本照雄編
新編清末民初小説目録
B5判 約1千頁 限定200部 文部省研究成果公開促進出版物
定価:本体33,981円+税
ごあいさつ
1988年、私たちは、『清末民初小説目録』を出版いたしました(中国文芸研究会と共同出版)。この目録の出版は、豊かな鉱脈でありながら、人々に注目されることの少なかった清末民初小説の存在を、浮かび上がらせることに役立ったのです。
該目録が、研究界の注目を集めたのは、編集方針の新しさが原因のひとつでした。
清末から雑誌の時代がはじまります。この雑誌の時代という特色を反映した目録とするためには、雑誌掲載の小説を徹底して採取するという編集方針が必要でした。
その結果、他に類をみない収録数の多さとなりました。
中国の『文芸報』(1988年3月26日付)は、阿英の「晩清小説目」以来、はじめての最も完備した目録だ、という評語をそえて紹介しています。
また、日本『国立国会図書館月報』第333号(1988.12.20)でも、「『晩清戯曲小説目』増補版(一九五七、古典文学出版社)の小説目部分をしのぐ、網羅的かつ精密な目録といえよう」と評されました。
爾来、増補訂正作業を続けています。新出資料の多くを活用し、このたび、旧版の約1.7倍にのぼる増補をはたしました(総16,046件)。清末に限定すれば、収録する作品は、阿英「晩清小説目」の約2.4倍となっています。
翻訳小説の原作などについては、最新研究情報をもりこむよう努力しました。
主な典拠資料に関しては、あらたに明記したのが変更点のひとつです。資料としての信頼性を高めることができたと判断します。
使用にあたって便利なようにいくつかの工夫をしました。
本目録によって、清末民初に発表された小説のほぼ全体を把握することが可能になったといっても過言ではありません。清末民初小説研究には、不可欠の工具書といえるでしょう。
書名を『新編清末民初小説目録』とあらため、研究者の要望にこたえて、少部数ですが、出版いたします。
お役に立つことを願っています。(樽本照雄)
清末小説研究会
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