清末小説から


★梁啓超と徳富蘇峰関係の続報である。
3月はじめ、香港中文大学において短期間の研究に従事することになったという陳平原氏から手紙をもらった。それによると、夫人の夏暁虹氏は、2年前に「梁啓超与日本明治散文」という文章で、梁啓超と徳富蘇峰の関係について述べているということだ。さらに、該文は、『覚世与伝世――梁啓超的文学道路』(3月発行予定)に収録されるともある。残念ながら、夏暁虹論文は、未見である。前号でふれた王暁平『近代日中文学交流史稿』といい、梁啓超と徳富蘇峰の関係については、以前からひろく関心を集めていたものと見える。このほかにも、私の知らない研究があるのかもしれない。…と書いたところに夏暁虹氏より原稿「也説梁啓超的盗用」が郵送されてきた。本号に掲載したのでごらんください。
大原信一○梁啓超の新文体と徳富蘇峰1『東洋研究』第97号 1991.1
郭 延礼○<編校>『徐自華詩文集』北京・中華書局1990.5
李  蔚○『蘇曼殊評伝』北京・社会科学文献出版社1990.9
良  珍○中国現代伝統風格的都市通俗小説――鴛鴦蝴蝶派評議 『斉魯学刊』1990年3期
劉  方○<高田時雄訳>文廷式と日本『しにか』1991年4月号 1991.4.1
汪 家熔○新出版、新出版第一人――王韜 『中国近代現代出版史学術討論会文集』北京・中国書籍出版社1990.8
王 学鈞○“二巳伝道”考辨――劉鶚与太谷学派関係論考之一 『明清小説研究』1990年3・4期1990.10.30
王 祖献○『゙海花論稿』合肥・黄山書社1990.6
魏 惟儀○蒐書記 『伝記文学』56巻4期1990.4
星野孝司○中国のマザーグース――宣教師によって編まれた清末童謡集『しにか』1991年4月号 1991.4.1
曾 虚白○為林魏合訳小説影印本歓呼
『伝記文学』56巻4期1990.4
樽本照雄○『二十世紀中国小説史』第一巻索引 『大阪経大論集』第200号 1991.3.31