編 集 ノ ー ト


★銀杏の果肉をよけながら、特有のカオリを楽しみつつ、国会図書館への道を行くのもいい。そうすると、地下鉄・丸ノ内線の国会議事堂前で下車だ。しかし、近いのは、有楽町線・永田町の方だ。などと、東京に行くたびに、交通網が充実していることに感心する★国会図書館では、ようやく電脳が動き出している。といっても、閲覧者が直接電脳端末を操作すると、本が自動的に出てくるわけではない。カードに図書記号、書名、著者名を記入するのは、今まで通り。閲覧者からいうと、目立った変化は、各所に設置されたモニターに、呼び出し番号が表示されることくらいか。それでも、請求した図書がいつ出てくるのかわからず、呼び出されるのを待つ必要がなくなっただけでも助かる。本が出てくる時間を利用して、他所で調べものができるからだ★資料の整理に電脳を使うことが多くなっている。国会図書館に納本された単行本は、最近数年分が、オンラインで検索できる(JMARC)。京都大学人文研究所の「東洋学文献類目」も、電脳化資料庫におさめられた(CHINA3
樽本「京大電脳化資料庫に接触する」『中国文芸研究会会報』第75号1988.2.29を参照)。それぞれの図書館が蔵書を電脳で整理し、それがオンラインで結ばれることになれば、将来は、いながらにして書籍の検索が可能となる。ただし、情報を入力するのは、人手をわずらわせなくてはならない。また、これが一番やっかいなのは言うまでもない★本年3月に発行した『清末民初小説目録』も、規模は小さいが、一応、個人電脳を利用して作成したものだ。現在、改訂増補作業を進めている。原稿用紙に記入するのも、鍵盤を叩くのも同じといえばおなじだが。因果なことに首を突っ込んだものだ。この作業には終わりというものが、ない。かといって、いまさら、電脳のない生活なんて考えられないんよ。ああ、指が